十字名号(登山名号)
蓮如裏書 室町時代
金泥の籠文字で十字名号を中央にしるし、それに四十八条の光明と蓮台を描き、色あざやかな極めて印象的なご本尊である。
蓮如上人は、継職後この種の本尊を授けたが、本願寺が比叡山の襲撃を受けて以後、十字名号の授与を中止している。
別名登山名号の由縁は、法住師がこの本尊を比叡山に担ぎ上げ、根本中堂の柱に打ち掛けたからである。
親鸞·蓮如連坐像
蓮如裏書 室町・寛正2年(1461)
上方に礼盤に坐す親鸞像を描き、下方に高麗縁の上畳に坐す蓮如像を配する。寛正2年の蓮如上人による裏書があり、この種の絵像としては現在知られる中で最も古いものである。
親鸞上人の姿は安城御影に似ている。上人は、同年に安城御影を修復しており、その成果を反映したものであると考えられる。
また裏書には、連坐像にも関わらず「大谷本願寺親鸞聖人御影」とのみ書かれており、蓮如の意識を反映したものとして注目される。
その他、蓮如上人御真筆をはじめ、多数の法物を所有し、一部は、本堂2階にある宝物殿にて、随時展示しております。